予約した面談に来ない・ドタキャンが多いときの対策|リマインドより先に見直すこと
先に結論
予約した面談に来てもらえない(ドタキャン・無断欠席)が多いときは、リマインドを増やす前に、広告の表現で「誰を集めているか」を見直してください。そのうえで、予約フォームはお名前と日程だけに軽くし、予約のあとに事前アンケートと、人の言葉でのやり取りを一度入れます。前日・当日のご連絡は、この土台があってはじめて効きます。
予約した面談に来ないとき、失っているもの
開始の5分前にZoomを開き、資料を画面に出して待つ。開始時刻を過ぎても、誰も入ってこない。5分待ってメールを送り、10分待って電話をかけても、つながらない。そのまま次の予定の時間になる。面談で高単価の商品を販売している方なら、一度ならず経験している場面だと思います。
代表の猪飼も、講座を自社で販売してきました。売る側の悩みも失敗も、自分の会社で経験しています。いまも、弊社の個別面談には代表が自分で出ています。その代表は、面談についてこう言い切ります。「30万円以上の商品で、一度Zoomにお呼びできなかったら、まず売れない」。
来なかった1件は、空いた時間だけでは終わりません。その予約を取るためにかけた広告費が、そのまま消えています。たとえば予約が10件あって来てくださるのが3件なら、残りの7件分の広告費は、何も生んでいないことになります(例・仮の数字)。
来てくださる割合が倍になると、何が変わるか
弊社がご一緒した高単価の教育サービスでは、ご一緒し始めたとき、予約した面談に実際に来てくださる方は3人に1人ほど(31.3%)でした。月の売上は、その月の広告費の90%で、広告費を下回っていました。
6ヶ月のご支援のあいだに、来てくださる割合は63.2%になり、2人に1人を超えました。月の広告費に対する売上(ROAS)は90%から466%まで上がり、6ヶ月の合計は、LINE登録954件、ご成約17件、売上1,206万円です。来てくださる方が倍になれば、同じ広告費のままで、話せる相手が倍になります。広告費を増やすより先にここを見る理由は、この差にあります。
まず、御社の割合を出してください。計算は「実際に面談した件数 ÷ 面談の予約件数」です。日程を変えて後日来てくださった方は「面談した」に数えます。来なかった方は、キャンセルのご連絡があった方と、ご連絡なく来なかった方に分けて記録します。理由が違えば、打ち手も違うからです。この割合は業種や商品で大きく変わるので、他社と比べるより、御社の先月と比べてください。
リマインドや前日の電話を増やしても、ドタキャンが減らないことがある
来てもらえないとき、最初に思いつくのはリマインドです。予約の確定時、数日前、前日、当日とメッセージを送り、前日には電話もかける。どれも大切ですが、それだけで来てくださる割合が大きく変わったことは、弊社の経験ではあまりありません。
以前ご一緒した案件でも、前日の電話とリマインドを半年ほど続けましたが、来てくださる割合は変わりませんでした。大きく動いたのは、広告で集める相手を変えたときです。代表はそのときのことを「教育の問題ではなかった。来る人がそもそも違った」と振り返ります。
リマインドは、来るつもりのある方が予定を忘れないための仕組みです。来るつもりの薄い方を、連絡の回数で来させることはできません。面談に来てくださるかどうかは、前日のリマインドではなく、予約の前と、予約の直後で決まっています。予約の前とは、広告の表現のことです。予約の直後とは、事前アンケートと、人の言葉でのやり取りのことです。
予約の前:広告の表現で、集まる人が決まる
誰が予約するかを決めているのは、多くの場合、最初に目にする広告の表現です。代表は「LPを変えても、広告の表現が変わらなければ、たぶん変わらない」と話しています。手軽さや「すぐに」「誰でも」を前に出すと、気軽に申し込み、気軽に来なくなる方が増えます。
反対に、いま困っていることを具体的に言葉にした広告には、本当に困っている方が反応します。代表の言い方では「いちばん反応が取れるのは、相手の痛みをついてあげること」です。そのうえで、来てほしい方と、お断りしている方をはっきり書きます。「本当に誰でも来てください、と言うと、本当に誰も来なかったりする」からです。
表現を絞ると、予約1件あたりの単価は上がることがあります。それでも代表は、単価が倍になったと嘆くより「倍、質の良い人たちが集まってきたと思ったほうがいい」と言います。見るべきは予約の単価ではなく、実際に面談した1件あたりの広告費です。
確かめ方は簡単です。直近の予約者を、どの広告、どの入り口から来た方かで分け、入り口ごとに来てくださった割合を出してください。特定の広告から来た方だけ割合が低いなら、原因はその広告の表現にあります。
予約の直後(1):予約フォームは軽く、事前アンケートは予約のあとに
来る気のない方を減らそうとして、予約フォームの質問を増やす方法もよく聞きます。弊社の考えは逆です。代表は「予約の手前に摩擦を起こさせないほうがいい。相談内容を聞きたいなら、予約していただいた後です。絶対に」と言い切ります。予約フォームは、お名前と日程を選ぶだけで済む形にしてください。
予約が入ったら、面談の前に事前アンケート(予診票)への回答をお願いします。答えるのに少し手間がかかるので、本気で相談したい方とそうでない方が、面談の前に分かれます。代表の言葉を借りれば「ちゃんと回答してくれる人は、ちゃんと面談に来ます」。聞く項目は、1〜2分で書ける量にします。弊社がよくおすすめするのは、次の4つです。
- いまの状況(法人の場合は、会社の概要と、ご相談される方の役割)
- いちばん困っていること
- これまでに試したこと
- 面談のあと、どうなっていたいか
回答は、面談する側の準備にも使えます。代表は回答をもとに、面談の前に30分ほどかけてその方のことを調べ、その方に向けた解決策を用意してから面談に臨みます。そうしておくと、お客様がほかと比べることがほぼなくなると言います。来てくださる割合と、面談で決まる割合の両方に効く一手です。
予約の直後(2):面談の前に一度、人の言葉でやり取りする
予約から面談まで自動のメールしか届かないと、予約した方にとって、面談の相手は顔の見えない誰かのままです。あなたも、顔の見えない相手との約束を、忙しい日に後回しにしたことがあるのではないでしょうか。
代表は「一回でもスタッフとのやり取りが発生すると、人はどうしても心理的にドタキャンしづらくなる。相手の顔が想像できるから」と話しています。
難しいことはありません。アンケートの回答が届いたら、担当者の名前で、回答の中身に一言触れた返信を送ります。たとえば「〇〇様、事前のご回答ありがとうございます。担当の△△です。□□でお困りとのこと、当日はそこを中心にお話しできるよう準備しておきます。気になることがあれば、このままご返信ください」という文面です(例)。
大切なのは、定型文に名前を差し込むだけで済ませず、回答の中身に触れる一文を人が書くことです。その一文があるだけで、相手にとって面談は、御社の担当者との約束に変わります。
前日・当日のリマインドは、日時と参加方法を確実に届ける
ここまで整えたうえで、リマインドで「忘れていた」を防ぎます。予約は数日から1週間以上先になることもあります。弊社は、少なくとも次の3回をおすすめしています。
- 予約の確定時:日時、所要時間、参加の方法(オンラインならURL)、日程変更の方法
- 前日:日時と参加の方法をもう一度。アンケートが未回答なら、回答のお願いも添える
- 当日の朝か1時間ほど前:参加のURLと、つながらないときの連絡先
日程変更の方法は必ず書いておきます。変更しにくいと、都合が悪くなった方は黙って来なくなります。変更しやすくしておけば、無断欠席が日程変更に変わります。初回の面談の長さも見直してください。代表は「最初から2時間ブロックさせるのはやめたほうがいい」と言います。30分から1時間ほどにしておくと、予定に入れていただきやすくなります。
それでも来なかった方は、記録に残して分けて扱います。日程の都合がつかなかった方には、日を改めて人の言葉でご連絡します。ご連絡もなく来なかった方は、どの入り口から来た方かを確かめ、入り口を見直す材料にします。その後のご連絡の仕方は、関連コラム「決まらなかったお客様へのご連絡」にまとめています。
明日からやること:次の予約に、一文だけ返信する
リマインドを1通増やすのは、すぐにできます。ただ、御社の面談の枠を埋めるのは、前日に届く自動のお知らせではありません。予約が入ったその日に、人が書いた一文です。
明日、次の予約が入ったら、自動の確認メールとは別に、担当者の名前で、その方のご相談に一言触れた返信を送ってください。来てくださる割合を出すのも、広告の表現を見直すのも、その一通を送ってからで構いません。
よくある質問
面談のドタキャン率は、どれくらいが普通ですか。
業種や商品で大きく変わるため、一律の目安はありません。弊社がご一緒した教育サービスの事例では、来てくださった割合が31.3%から63.2%になりました。他社と比べるより、御社の先月と比べ、入り口ごとの差を見るほうが打ち手が見つかります。
リマインドは何回送ればよいですか。
予約の確定時、前日、当日の3回を基本にしています。回数を増やすより、日時と参加の方法、日程変更の方法が確実に伝わることを優先してください。リマインドで減るのは「忘れていた」による欠席で、来るつもりの薄い方の欠席は、入り口の見直しで減らします。
予約フォームで詳しく聞いたほうが、冷やかしは減りませんか。
予約の前に質問を増やすと、本気の方まで予約をやめてしまいます。予約フォームはお名前と日程だけにして、詳しいことは予約のあとの事前アンケートでお伺いするのが、弊社のおすすめです。アンケートにお答えいただいた方と面談する形にすると、来てくださる割合も、面談の中身も変わります。
事前アンケートに答えない方とは、面談しないほうがよいですか。
弊社は、回答をお願いし、回答いただいた方と面談する形をおすすめしています。ただ、すぐにお断りするのではなく、前日にもう一度、人の言葉で回答をお願いしてください。それでもお返事がない場合は、その枠を回答いただいた方に使うほうが、御社にとっても実りがあります。
